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『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』6巻感想

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』6巻の感想を。ネタバレです。

 

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 6 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

前書き

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜週刊ヤングジャンプで連載中の漫画。ジャンル的にはラブコメ?です。男女の主役二人とも天才で、お互いがお互いを惚れさせようとしているという前提。お互いの人間心理を高度に読みあったり、なんてことのない学校のイベントを肴に鋭い駆け引きをしたり、というお話。こう書くとなんだかちょっと堅苦しいような感じもしますが、全然そんなことなく、むしろお互い好きあってるのに素直になれず、明後日の方向に突拍子もない行動をしまくる主役二人の天然ぷり+可愛らしさにニヤニヤする、そんなゆるーいコメディです。
 というわけで六巻。季節は秋を迎え、前巻のラストに続き御行の誕生日ネタから、今期生徒会の解散まで。秋という季節は、春の「出会い」や「始まり」、夏の「盛り上がり」や「変化」から変遷していき、どこか「終わりの始まり」や「寂寞」という感覚がありますね。今巻もいつもの賑やかなノリが変わらずある反面、今期生徒会の解散という区切りを迎えます。とは言っても、メタ的に見れば六巻は既刊のまだ半分なわけで、物語はまだまだ続くと分かるのですが。物語上は、一つの転換期を迎えたのではないでしょうか。

感想

 早坂 愛

 四宮家の使用人であり、かぐやの侍女でもある2年生の女子。一巻から登場しているキャラであり、今更彼女の感想を書くのかい!と自分の事でありながら突っ込みたくなりますが、六巻の彼女のメイン回が妙に可愛かったので。
 状況によって色々な顔を使い分けられるトリック・スターであり、主人であるかぐやの相談やフォローもこなせる、頼りになるメイド。作中ではギャル系や清楚系、小悪魔系などを披露してますが、素は、やっぱりかぐやの前で見せる冷めた毒舌キャラなのかな。かぐやには幼少から仕えていて、姉妹のような間柄だそう。作中でかぐやの性格やその内心を一番理解しているのは間違いなく早坂さんなわけで、かぐやにとっては、なくてはならない理解者なのでしょう。
 六巻でいつまでも進歩がないかぐやに呆れて、御行を篭絡しようとするわけですが(その段階ではガチではなかったでしょうが)、色々とあざといテクを使って、最終的に御行に告白までしてしまうのですが、御行に誠実に断られて、早坂さんにしては珍しくガチ涙目になって凹むというオチ。
 あざとい容姿と言動だと分かってても、読者である自分はガッツリ読んでて篭絡されてしまったのですが、早坂さんが振られてガチ凹みというのが一番萌えてしまった。メンタル的な底はあまり見えないキャラでしたからね。メンタルが脆いかぐやと違って(笑)早坂さんも男子に振られれば普通に凹む女子なんだなぁというギャップが魅力的なエピソードでしたね。

 生徒会解散

 今巻で生徒会はひとまず解散。なんだか六巻最終二話はガチ最終回感があって藤原書記と同じく微妙に切なくなってしまいましたが、御行が今の生徒会の存続を望むかぐやの願いもあって、次期会長に立候補、というところで終わり。
 今までの生徒会の活動を回顧するシーンがあったのですが、正直、『かぐや様は告らせたい』ってあんまり生徒会としての活動って描写してないよな、と思ってしまった(笑)例えばどこそこの部活の調停だとか、教師との関わりとか、文化祭や体育祭とかのセッティングとか、そういう生徒会としての詳細な部分(すみません、実は今までの人生でリアル生徒会という存在と深く関わったことがないので、具体的に日々彼らがなにをやっているのかは知りません(笑))。いや、正しくは描写されているのですが、物語としてそれが主題になっていることはないって感じですね。
 もちろん、主題は『天才たちの恋愛頭脳戦』なので、生徒会活動の描写は最低限に抑えているのだと分かります。ただ、自分は六巻を読んでいて、「生徒会解散」という話が唐突でかなり驚いたんですよね。「いや、かぐやと御行の関係とか全然進んどらんし、生徒会っぽいこともあんましとらんじゃん!もっとこの先も生徒会の話を見たい!」と。
 ということでして、御行が立候補してくれたから嬉しかったですね。すみません、それを言いたいだけでした(笑)

終わりに

 微妙に最終巻っぽい感じを醸し出した六巻ですが、無事に彼らの関係性が途切れることなく物語は進んでいく。実際リアルタイムで読んでいたら、最終話が近いのか!と驚いてしまったでしょうね。まだまだ彼らの世界に浸れるようで、なによりです。
 では、六巻の感想はここまで。お暇があるようでしたら、次巻の感想でお会いしましょう。

 以上、感想でした。