『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』2巻感想
『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』2巻の感想を。ネタバレです。
前書き
『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は週刊ヤングジャンプで連載中の漫画。ジャンル的にはラブコメ?です。男女の主役二人とも天才で、お互いがお互いを惚れさせようとしているという前提。お互いの人間心理を高度に読みあったり、なんてことのない学校のイベントを肴に鋭い駆け引きをしたり、というお話。こう書くとなんだかちょっと堅苦しいような感じもしますが、全然そんなことなく、むしろお互い好きあってるのに素直になれず、明後日の方向に突拍子もない行動をしまくる主役二人の天然ぷり+可愛らしさにニヤニヤする、そんなゆるーいコメディです。
2巻に入って、春から少し季節が進んだようです。内容的には、掲載雑誌が変わったようですが、1巻とノリはほとんど変わらず、1話完結型の安定ラブコメ。今回は1巻よりも藤原書記に出番が多いので、今回は彼女について書いてみようかと思います。
感想
藤原 千花
一巻から登場している生徒会書記。かぐやの友人でもあるようで、二人揃ってるシーンもけっこうありますね(といいつつ、藤原書記が御行が絡むと、かぐやは藤原書記をボロクソに言いますが)。いわゆる天然キャラ(+胸部に大きいものをお持ち)なのですが、彼女のボケ具合が、かぐやと御行の恋愛頭脳戦の戦端や決着の要因となったり。かぐやも御行も基本的に堅苦しく真面目なので(あくまで基本的に(笑))、藤原書記のボケボケ具合が場の中和になったりしています。狂言回しの側面があって、ビジュアルの可愛らしさもさることながら、話にいい感じの捻りというか、スパイスを加える、そんな存在ですね。
二巻の藤原書記ですが、「NGワードゲーム」の唐突なラップキャラと、「ドーンだYO!!」の顔が妙にツボに入ってしまいました(笑)『かぐや様は告らせたい』はギャグもイケるというか、若干シュールな感じが癖になります。藤原書記はそれを体現してます。あと、かぐやへのタコメールも地味におもろかったです。
簡単に内容
今巻は、一巻よりかぐやのデレが多い感じがするというか、猫かぶりしてない、素の可愛い照れ顔が多いですね。かぐやはクールに見えて、内心では甘えたがりの上にウブ(ベタだけど初体験ネタはおもろかった)、というのがチャームポイントでしょうか。こういう素の感情を多く見せることで、より魅力が増していくのだと思います。
御行はフランス語ネタでかぐやと藤原書記に遅れを取りますが、御行はかぐやや藤原書記みたいに「先天的に色々と持っている(あるいは恵まれている)」というより、「後天的に持てるように努力する」スペックなので、その差がいい感じに描写できているのではないでしょうか。なんだかんだと欠点が多い御行ですが、読んでてむしろそれが魅力的だし、やっぱり感情移入しやすい男主人公だと思いますね。
まとめ
どうでもいいですが、回跨ぎのページにちょっとある小ネタもけっこう好きです。なんというかこの作品、単に絵をサラっと追うのではなく、しっかり一コマ一コマ読み込むとクセになる小ネタが仕込まれているので、より面白さが増す印象です。『かぐや様は告らせたい』は全体的に著者である赤坂アカ氏の優れたセンスで面白さが構成されている印象があって、そういう意味では他では真似できない、センスフルでオンリーワンな作品ではないでしょうか。
では、三巻も変わらず感想を書くつもりなので、お暇があるようでしたら、お付き合いくだされば。
以上、感想でした。